【前日から出してもOK！】イタリアのゴミ収集事情

日々のゴミ捨て、皆さんはルールを守って出していますか？

実は私は日本に住んでいた頃、フライングで前日に出したり分別を忘れて出したことが数回あるのですが、毎回ゴミ袋に注意の張り紙がしてありました。あれって誰が毎回確認してたんでしょうか…？

地元では割りと何でもかんでも燃えるゴミだったので、分別が細かい所に住むと不便だった記憶があります。

日本の最近のマンションなんかは24時間ゴミ出しOKのところも増えてるらしいですし、便利な世の中になったものですね。特に夜勤のある仕事をしている際はありがたそうだなぁと思います。

一般的なイタリアのゴミ捨て方法

今回はイタリアのゴミ捨て事情について少し紹介しようと思いますが、地域によって細かいところが異なるのでその点には予め留意していただければ。

我が家の近辺はとあるS.p.A. (Società per azioni)が収集などを一括で請け負っています。S.p.A.とは日本でいうところの株式会社です。

この会社では各家庭に縦長の大きなゴミ箱がいくつか配布して、各家庭でそれぞれ分別した後に指定の曜日に該当のゴミ箱を家の外に置いておくというスタイルを採用しています。収集車は外に置かれたものの中身のみを回収するので、出し忘れると次の回収を待つ必要があります。

このスタイルは一軒家の多い田舎の地域に多い印象で、割と都会の方では道路沿いに設置された巨大なゴミ箱に、各々好きな時に出しに行けるというスタイルを採用しているところも多いです。

ただこの場合は、近隣住民の民度によってはゴミ捨て場がとてつもなく汚くなっているところもあるようで、酷いところは全国ニュースになるレベルにぐちゃぐちゃされているのが現状だったりします。

ゴミ箱から溢れたり出せないものが出されていたりするため、見た目が汚いのはもちろん、とにかく悪臭がすごいらしいです。虫やネズミなんかも大量発生することもあり、ゴミ捨て場の近くに住んでいる人たちはたまったもんじゃないだろうなと思います…。

最近は監視カメラが設置されているところもあるようですが、効果があるのかは甚だ疑問ですね…。

さて、先述の通り我が家の地域では各家庭にゴミ箱があるため自分で比較的自由に管理できます。

人目につかない家の裏に置く家庭が多いのですが、我が家ではよくゴミが出るのがLDK(特にキッチン)のためそこから一番アクセスしやすい所にゴミ箱を一式置いています。

このゴミ箱、1つ2つであれば良いのですが、大きく分けると”リサイクル不可ゴミ”、”プラスチック/ガラス/金属”、”紙製品”、”生ゴミ”等とそれぞれにゴミ箱があるためかなりスペースを取るのが厄介だったりします。

ちなみに我が家にはオムツはずれ前の子供がいるため”おむつ専用”のゴミ箱も。合計5つ並んでいると結構圧巻の眺めであるのは否めません(笑)

ゴミ収集時は前日の夜に各ゴミ箱を外に出せば良いのですが、我が家の周辺は結構ゆるいのか前日のお昼くらいから出している家庭もチラホラ見受けられます。とりあえず指定の日に外に置いてあれば良いようなので、何ならずっと外に置きっぱなしでも特に注意もされません。

収集頻度は生ゴミが週2回、プラスチック等が週1回、リサイクル不可と紙ゴミは2週に1回となっています。毎年末に各家庭にいつどのゴミ収集があるのかが印刷されたカレンダーが届けられるのですが、祝日などは収集日が変わるためこれの確認は怠れません。

うっかり確認を忘れていると、紙ゴミを1ヶ月以上溜めておかなければならないなんてことも。ここ最近はコロナ禍を経て通販の利用が増えたこともあり、各家庭で段ボールが溜まりがちなので特に要注意なんですよね…。

ちなみに、ゴミ収集自体は早朝に行われ、早いと4時台に収集車が通ります。窓を開けて寝ていたりする夏場なんかは目覚まし代わりになっているとかいないとか…。早朝からお仕事をされている方々には本当にお疲れ様ですと言いたくなります。

電池やバッテリー類に関してはスーパーマーケットや家電量販店等に回収BOXがあり、使用期限の切れた薬なんかも各薬局に回収BOXがあるためそれぞれそこに持っていく必要があります。

他には粗大ゴミや家庭で分別できないものについては、各地域に設けられている収集所に持ち込む必要があり、そこにも持ち込めないものは最終的に有料の収集サービスに申し込まなければなりません。

収集方法が色々あってややこしいですが、収集会社のホームページで何がどのゴミに該当するのかを簡単に検索できるサービスもあるのでそこまで困ることはありませんね。以下のように分別が結構細かいのが難点ですが…。

とはいえ、大体の商品のパッケージには分別表記があるため、分別する際にあまり困ることはないかと思います。

実は、ゴミ箱一式を貰うためには家族構成によって異なる料金を毎年支払う必要があります。粗大ゴミも別途お金を払って捨てなければならないということもあり、最近は不法投棄する人も多いのが問題となっています。特に田舎の方の人通りの少ないところほどよく見かますね…。

景観上の問題ももちろんありますが、田舎の方は農地も多いため農業に影響があったり、捨てられたもの次第では公害が発生する恐れもあります。

この辺りは税金で前もって処理料金等を回収できればいいのになぁと思いますが、民間企業が関わっているので難しいかもしれませんね…。

いかがでしたか？日本とは異なる部分も多いですね。ゴミ収集については各国特徴があるので、海外旅行や海外赴任等の前には一度滞在先でのゴミ収集について調べておくと後のギャップが少なくて済みますよ。