【簡単!独学イタリア語】第11回 -所有形容詞(aggettivo possessivo)-

イタリア語

所有形容詞(aggettivo possessivo)とは

イタリア語学習第11回、今回は所有形容詞について見ていきましょう。イタリア語の所有形容詞とは、英語で言うところの所有格のことで”私の(my)”、”君の(your)”、”彼/彼女の(his/her)”等を指します。

イタリア語の場合”形容詞”とあるように、”il mio libro”、”la nostra casa”、”i tuoi amici”、”le sue borse”等と後ろの名詞の性/数によって所有形容詞の語尾が変化しますので注意してください。

所有形容詞の語尾変化一覧

基本形男性/単数男性/複数女性/単数女性/複数
私のmiomiomieimiamie
君のtuotuotuoituatue
彼の/彼女のsuosuosuoisuasue
私たちのnostronostronostrinostranostre
君たちのvostrovostrovostrivostravostre
彼(彼女)らのloroloroloroloroloro
所有形容詞の語尾変化

複雑そうに見えますが、よく見ると普段の性/数の語尾変化と同じような変化をしているのがわかりますか?各人称単数形の男性名詞/複数形のみ少し不規則で”i”ではなく”oi”となっていますが、他は今までと同様”o”、”a”、”e”の変化になります。

また、敬称”Lei”や”Voi ”の場合は語尾変化はそれぞれ”suo”、”vostro”と同じになりますが、”Suo”、”Vostro”と原則頭文字が大文字になりますのでこちらも注意しましょう。最近は小文字のまま使用するケースも増えていますので、その際は文脈で判断してくださいね。

所有形容詞の位置と使う際の注意点

”形容詞”とあるので名詞の後ろに置く…かと思いきや、所有形容詞は基本的に名詞の前に付きます。例えば”私の友人”であれば”il mio amico/la mia amica”と表します。

今の例で気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、所有形容詞を使う際は原則定冠詞も付いてきます。所有形容詞は母音やs+子音で始まるものがないため、使う定冠詞は”il”、”i”、”la”、”le”の4つしかありません。使い分けが簡単なのは嬉しいですね。

ただし例外的に定冠詞が省略されるケースがあり、後ろの名詞が親族名詞の単数形かつ所有形容詞が”loro”以外の場合は定冠詞を省略します。loroの場合は常に定冠詞が付くので注意しましょう。なお、親族の表現の中でも”mamma”などの愛称辞には定冠詞が必要です。

また、稀に”un mio amico/una mia amica”といった表現を見かけることがありますが、この場合は”(私のたくさんいる内の)1人の友人”というような意味になります。

会話等における名詞の省略

会話等において、前後関係で明らかな場合は、名詞の反復を避けるために所有形容詞の後ろの名詞が省力されることがあります。

例1:Questo è il mio biglietto. Dov’è il tuo? (これは僕のチケットだよ。君のはどこ?)

この場合はtuoの後ろに”biglietto”が省略されています。省略されていてもチケットのことを聞いているのは明らかですね。

例2:Di chi è questa borsa? (これは誰のバッグですか?)

È mia. (私のです)

この場合はmiaの前後に定冠詞”la”と名詞”borsa”が省略されています。このように所有者さえ分かれば良いと言うような場合は定冠詞も省略されます。ただし、所有形容詞自体はそれが指す名詞によって語尾変化しますので注意してくださいね。

最後に

いかがでしたか?所有形容詞を覚えると会話の幅もぐっと広がりそうですね。覚えるのはそこまで難しくないかと思いますので、是非覚えて使ってみましょう。

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