【簡単！独学イタリア語】第5回 -不定冠詞/定冠詞-

さて、イタリア語学習も5回目。今回は”不定冠詞 (articolo indeterminativo)”と”定冠詞 (articolo determinativo)”について勉強していきましょう。

不定冠詞(articolo indeterminativo)とは

”不定冠詞”、あまり聞き慣れない単語ですよね。簡単に言えば、英語で言うところの”a”に相当するもので、”ひとつの〇〇”や”とある〇〇”といったような、不特定のものを指す際に使われます。

不定冠詞”un”、”una”

前回、イタリア語の名詞には男性名詞と女性名詞があるというお話をしましたが、不定冠詞も名詞に合わせて形が変わります。

上に示したように、基本的には男性名詞には”un”、女性名詞には”una”の不定冠詞がつきます。ただし、以下のように名詞の綴りによって不定冠詞が変化する場合があります。

unaとun’の使い分けについては”母音で始まる女性名詞”か否かですぐに判断がつきますが、男性名詞の方は少しややこしく、”uno”は”s + 子音”の男性名詞やz, sc, sp, x, y, gn, pn, ps等から始まる男性名詞の場合に使います。

とはいえ、un’の名詞もunoの名詞も数はそこまで多くないので、少しずつ覚えていけば大丈夫です。

不定冠詞まとめ

以上を踏まえると、不定冠詞の判別方法は以下のようになります。

定冠詞 (articolo determinativo)とは

不定冠詞は英語で言うところの”a”にあたるものでしたが、”定冠詞”は英語で言うところの”the”にあたるもので、特定のものを指す際に使われます。英語と違ってイタリア語の定冠詞にはいくつか種類があるので、こちらも頑張って覚えていきましょう。

定冠詞の使い所

では、定冠詞はどのようなときに使うのでしょうか？

①会話中に既に一度登場した名詞が再度出てきた場合

例：”C’è un bagno qui vicino?” ”Sì, il bagno è in fondo.”

②”全ての〜”というような、総称的に表現する場合

例：Gli italiani parlano italiano.

③世界に1つしか無いもの

例：il sole, la luna

④敬称の付いた人の名前 (相手に呼びかける際は除く)

例：il signor Rossi, la signora Ricci

⑤国名/地域名

例：il Giappone, l’Italia, l’Europa

⑥河川や山脈、島等の名前

例：il Po, le Dolomiti, la Sicilia

以上のようになっています。

定冠詞の種類

さて、不定冠詞は名詞によって不定冠詞の形が変化したのを覚えていますか？定冠詞も同じように名詞によって使い分けがあります。

まずは単数名詞に付く定冠詞を見てみましょう。

いかがですか？”母音で始まる男性名詞”が増えただけで、不定冠詞と使い分けはほとんど同じなのがわかるかと思います。

では複数名詞の場合の定冠詞はどうなるのでしょうか？

複数名詞の場合は上記の表のように変化します。特に女性名詞は”le”のみなので簡単ですね。各例を挙げると以下のようになります。

例：lo studente → gli studenti
例：il libro → i libri
例：l’amico → gli amici
例：la casa → le case
例：l’arancia → le arance

いかがでしたか？初めは難しいかもしれませんが、不定冠詞と合わせて少しずつ覚えていきましょう。次回は形容詞について書いていく予定です。