【簡単!独学イタリア語】第8回 -規則動詞 ”-are” ”-ere” ”-ire”動詞-

イタリア語

イタリア語学習第8回、今回は規則動詞について学んでいきましょう。

規則動詞とは

前回では不規則な変化の動詞essereとavereを学びましたが、実はイタリア語の動詞はほとんどが規則的な活用をします。

イタリア語の規則動詞は動詞の原形の語尾によって”-are”、”-ere”、”-ire”の主に3種類に分類され、”-ire”は更に2つのタイプに分かれます。内訳としては”-are”動詞が動詞の約8割、”-ere”動詞が1.5割ほど、”-ire”動詞が0.5割程度となっています。

今回は3種類の規則動詞を順番に見ていきましょう。

”-are”動詞 直説法現在形

まずは”-are”動詞から見てみましょう。ここではguardare(見る)で例を挙げます。

語幹語尾綴り
原型(=不定詞)guard-areguardare
ioguard-oguardo
tuguard-iguardi
lui, lei, Leiguard-aguarda
noiguard-iamoguardiamo
voi, Voiguard-ateguardate
loroguard-anoguardano
動詞”guaedare”の活用(直接法現在)

いかがですか?原型の”are”より前の部分は語幹として固定され、語尾のare部分が人称ごとに変化していますね。他のare動詞についても語尾だけを活用すれば良いのです。

例えば”parlare (話す)”であれば”parlo”、”parli”、”parla”…、”suonare (演奏する)”であれば”suono”、”suoni”、”suona”…のように活用します。語尾の活用だけを覚えてしまえば簡単ですね!

”-iare”動詞 直説法現在形

”-are”動詞の中でも直前が”i”になる”-iare”の形の動詞については少し注意が必要です。ここでは”mangiare (食べる)”を例に見てみましょう。

語幹語尾綴り
原型(=不定詞)mangi-aremangiare
iomangi-omangio
tumangi-mangi
lui, lei, Leimangi-amangia
noimangi-amomangiamo
voi, Voimangi-atemangiate
loromangi-anomangiano
動詞”mangiare”の活用(直接法現在)

2人称単数形と1人称複数形の語尾が異なるのがわかるでしょうか?通常であれば”mangii”、”mangiiamo”となるはずですが、iが2つ重なるため1つ取ってしまいます。

よく使われる同型の動詞は”studiare (勉強する)”や”cominciare (始める/始まる)”等がありますので、書く時は綴りに気をつけましょう。

”-care”、”-gare”動詞 直説法現在形

”-care”と”-gare”で終わるare動詞についてはカ行/ガ行の音になるため、綴りに注意が必要です。

cercarepagare
iocercopago
tucerchipaghi
lui, lei, Leicercapaga
noicerchiamopaghiamo
voi, Voicercatepagate
lorocercanopagano
動詞”cercare”と”pagare”の活用(直接法現在)

2人称単数形と1人称複数形に”h”が入っているのがわかりますか?発音の回でも説明したようにイタリア語のキ/ギはchi/ghiとなるため”h”が入るのですね。

”-are”動詞 アクセントの位置

・原型

原型の場合は-are部分の”a”にアクセントが付きます。”guardare”、”mangiare”、”parlare”、”studiare”等のように太字の部分ですね。

・活用形

全ての単数形と3人称複数形の場合は語幹の同じ母音部分にアクセントが付きます。例えば”parlo”、”parli”、”parla”、”parlano”や”mangio”、”mangi”、”mangia”、”mangiano”等のようになります。

1人称複数形と2人称複数形はアクセントの位置が決まっていて、”-iamo”、”-ate”と活用の語尾部分にアクセントが付きます。例えば”parliamo””parlate”や”mangiamo””mangiate”等のようになります。

”-ere”動詞 直説法現在形

続いては”-ere”動詞も見てみましょう。ここでは”scrivere(書く)”で例を挙げます。

語幹語尾綴り
原型(=不定詞)scriv-erescrivere
ioscriv-oscrivo
tuscriv-iscrivi
lui, lei, Leiscriv-escrive
noiscriv-iamoscriviamo
voi, Voiscriv-etescrivete
loroscriv-onoscrivono
動詞”scrivere”の活用(直接法現在)

いかがですか?原型の”ere”より前の部分は語幹として固定され、語尾のere部分が人称ごとに変化していますね。are動詞の時と同様に他のere動詞についても語尾だけを活用すれば良いのです。
例えば”prendere (取る、接種する)”であればprendo”、”prendi”、”prende”…、”leggere (読む)”であれば”leggo”、”leggi”、”legge”…のように活用します。

”-ere”動詞 アクセントの位置

・原型

ere動詞の原型の場合はアクセントの位置が単語によってバラバラです。新出単語については辞書等で必ず確認しましょう。

・活用形

全ての単数形と3人称複数形の場合は基本的に語幹の同じ母音部分にアクセントが付きます。1人称複数形と2人称複数形はアクセントの位置が決まっていて、”-iamo”、”-ete”と活用の語尾部分にアクセントが付きます。

”-ire”動詞 直説法現在形

ire動詞は活用の仕方によって2種類に分けられ、ここでは”A型”と”B型”と区別して説明していきます。

-ire動詞 A型

”sentire (聞く、感じる)”を例に活用を見てみましょう。

語幹語尾綴り
原型(=不定詞)sent-iresentire
iosent-osento
tusent-isenti
lui, lei, Leisent-esente
noisent-iamosentiamo
voi, Voisent-itesentite
lorosent-onosentono
動詞”sentire”の活用(直接法現在)

いかがですか?ere動詞とよく似ていますね。2人称複数形の活用のみ形が異なるので注意してください。

-ire動詞 B型

今度は”capire (理解する)”を例に見てみましょう。

語幹語尾綴り
原型(=不定詞)cap-irecapire
iocapisc-ocapisco
tucapisc-icapisci
lui, lei, Leicapisc-ecapisce
noicap-iamocapiamo
voi, Voicap-itecapite
lorocapisc-onocapiscono
動詞”capire”の活用(直接法現在)

いかがですか?語尾にはA型と違いはありませんが、2人称複数形及び3人称複数形以外の語幹に”isc”という余分な綴りが入ってきていますね。

見分け方

A型とB型の見分け方は厳密にはありません。そのため新出単語については都度辞書等で確認する必要があります。

ただし動詞の原型の語幹部分を見ればある程度予想することは可能で、語幹部分の最後2文字が両方子音であればA型母音+子音であればB型ということが多いです。もちろん100%当てはまるわけではないので、きちんと確認してから覚えましょう。

  • 子音+子音(A型)の例:sentire, partire, dormire等
  • 母音+子音(B型)の例:capire, preferire, finire等

”-ire”動詞 アクセントの位置

・原型

are動詞の場合と同じく、後ろから2番目の母音”i”にアクセントが付きます。

・活用形

全ての単数形と3人称複数形の場合は基本的に語幹の同じ母音部分にアクセントが付きます。1人称複数形と2人称複数形はアクセントの位置が決まっていて、”-iamo”、”-ite”と活用の語尾部分にアクセントが付きます。ただしB型の動詞については”isc”の”i”部分にアクセントが付きますので注意してください。

最後に

いかがでしたか?人称ごとに形が変わるので初めはややこしいかもしれませんが、活用の語尾を覚えてしまえば後は各動詞に適用させるだけなので活用については思ったよりは簡単だと思います。単語数を増やせば会話の幅も広がりますので、文法と併せて色々と覚えていきましょうね。

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