発音/アクセント (pronuncia/accento)
イタリア語学習投稿、2回目は発音についてです。あまり難しいものは無いのでご安心を!
母音
イタリア語の母音は日本語の”あ、い、う、え、お”と同じですが、並びが少々異なり”a, e, i, o, u (ア、エ、イ、オ、ウ)”となります。
この並びを見ると、昔NHKで放送されていた”A.E.I.O.U.”という砂絵アニメーションを思い出す方がいらっしゃるかもしれませんが、なんと実はあれ、イタリアの作品なんです。フィレンツェの”Misseri Studio (ミッセーリ ストゥディオ)”というアニメ制作会社の作品で、現在も一部は公式You Tubeで見られます。
各母音の発音
- a (ア):日本語の”あ”よりも大きく口を開けて発音します。
- e (エ):日本語の”え”よりも、やや口角を横に引き気味に発音します。
- i (イ):日本語の”い”よりも口角を思い切り横に引いて発音します。
- o (オ):日本語の”お”よりも、やや口をすぼめ気味に発音します。日本語と比べるとややこもった感じになります。
- u (ウ):英語のWを発音する際の口の形で”ウ”と発音します。イメージとしては”う”と”お”の間のような音です。
子音
まず、基本的にはローマ字読みと同じように子音と母音がセットになって1つの音になります。また同じ子音が2つ重なる場合も、ローマ字読みと同じように促音(ッ)となります。ただし、”M”と”N”は例外となり、1つずつ発音します。
基本の例:italia (イタリア) / italiano (イタリアーノ) / pasta (パスタ)
二重子音の例:giappone (ジャッポーネ) / giapponese (ジャッポネーゼ) / pizza (ピッツァ)
二重子音の例外:mamma (マンマ) / nonna (ノンナ)
注意すべき読み
イタリア語は基本的にはローマ字読みで発音すれば問題ありませんが、例外がいくつかあります。ここでは間違えやすいものを紹介していきますね。
C
前回の記事でも紹介しましたが、イタリア語ではカ行に”K”を使わず”C”を使います。
間違えやすいのはカ行とチャ行で、カ行の綴りは”ca, che, chi, co, cu (カ、ケ、キ、コ、ク)”、チャ行の綴りは”cia, ce, ci, cio, ciu (チャ、チェ、チ、チョ、チュ)”となります。特に要注意なのは”chi (キ)”と”ci (チ)”で、日本語とは逆になるので気をつけましょう。
G
”C”の濁音であるガ行とジャ行にも注意しましょう。ガ行は”ga, ghe, ghi, go, gu (ガ、ゲ、ギ、ゴ、グ)”、ジャ行は”gia, gie, gi, gio, giu (ジャ、ジェ、ジ、ジョ、ジュ)”表します。
H
イタリア語では”h”の音は発音しません。例えば”ha”は”ア”、”ho”は”オ”となり、例外なく必ず無音になります。なので日本の”CHIHIRO (チヒロ)”さんはイタリア人がそのまま読むと”キイロ”さんになってしまうんですね…。
S
イタリア語の”S”は清音と濁音と2通りの発音があります。区別に関しては一応法則はあるのですが、慣れるまでは辞書等で確認することをおすすめします。
-清音になる場合-
- (子音+) S + 母音
- sc
- sf
- sp
- squ
- ss
- st
-濁音になる場合-
- 母音 + S + 母音 (例外あり)
- sb
- sd
- sg
- sl
- sm
- sn
- sr
- sv
Z
”Z”についてもSと同じく清音(ツァ行)と濁音(ザ行)があります。特に法則は無いので慣れるまでは辞書等で確認しましょう。
GLI
この音は日本語には存在しません。舌先を下の歯の裏に付けて”li (リ)”と発音してみてください。”ギ”と”リ”の中間のような音が出ましたか?これが”gli”の発音です。稀に”グリ”と発音することもありますが、ほとんどはこの”ギ”と”リ”の中間のような音で発音します。
GN
日本語のニャ行にあたります。綴りとしては”gna, gne, gni, gno, gnu (ニャ、ニェ、ニ、ニョ、ニュ)”となります。間違っても”グナ、グネ、グニ…”とは読まないようにしてくださいね。
QU
これもイタリア語では割と見かける表記ですが、”Q”自体が母音の”u”とセットになって使われるという決まりがあります。”qua, que, qui, quo (クァ、クェ、クィ、クォ)”と読みます。
SC
スカ行とシャ行があり、”sca, sche, schi, sco, scu (スカ、スケ、スキ、スコ、スク)”、”scia, sce, sci, scio, sciu (シャ、シェ、シ、ショ、シュ)”となります。
アクセント
イタリア語のアクセントは、”単語の後ろから2番目の母音”になっているものが多いので割とわかりやすいかと思います。
とはいえ全てというわけではないので、新しい単語に出会った際は辞書等でアクセントの位置は確認しておきましょうね。アクセントの位置を間違えると全く通じないこともあります(汗)
また、アクセント記号(`もしくは´)のある単語に関しては、記号に従ってアクセントを付けましょう。
ちなみに、” ` ”は開口アクセント(アッチェント グラーベ)、” ´ ”は閉口アクセント(アッチェント アクート)と言います。開口アクセントが使用されているケースが多いですが、閉口の方もちらほらありますので特に書く時は要注意です。アクセント記号の付いた単語の例は次のようになります。
- caffè (カッフェ)
- città (チッタ)
- sì (シ)
- perché (ペルケ)
- benché (ベンケ)
最後に
以上、簡単にではありますがイタリア語の発音とアクセントについてでした。次回は簡単な挨拶や基本表現等についてご紹介できればと思います。
コメント
[…] それでは、敬称と親称を踏まえた上で簡単な挨拶会話を見ていきましょう。基本的な発音については前回の記事をご参照くださいね。 […]
[…] 以上、簡単にではありますがイタリアのアルファベットについてご紹介しました。次回はイタリア語の読み方についてご紹介する予定です。 […]
[…] 2人称単数形と1人称複数形に”h”が入っているのがわかりますか?発音の回でも説明したようにイタリア語のキ/ギはchi/ghiとなるため”h”が入るのですね。 […]
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